人生は一度っきりだから

　熊本、大分両県で相次ぐ地震のため、熊本県では十七日も断水が約二十五万世帯、都市ガスの供給停止が約十万世帯で続いた。交通網の不通も長引いている。熊本県南阿蘇村を中心に、家屋の倒壊や損壊の実態が把握できず、予想を超える被害が懸念される地域も出てきた。

　西部ガスは、緊急を要する熊本県内二カ所の病院への都市ガス供給を再開した。一方で、同県内では十万世帯がガス供給を止められている。厚生労働省によると、熊本県は約二十五万世帯で断水が続いた。

　九州電力によると、熊本県内では停電した世帯が一時、約四十八万戸に達したが、十七日深夜には約五万戸まで減った。

　西日本高速道路によると、蔵八宝九州道の植木－八代インターチェンジ（ＩＣ）、大分道の玖珠－別府ＩＣなどの区間で通行止めが続いた。道路脇の斜面が崩落したためで復旧のめどは立っていない。南阿蘇村では国道５７号が寸断されている。

　九州新幹線は十七日も全区間で運転見合わせが続いた。石井啓一国土交通相は脱線車両について「早ければ十八日にも撤去作業に着手する」と記者団に語った。